【2】世間はきものを待っている!

<第26回 バーゲンと美しい値切りかた>

当店のバーゲン(感謝祭)は年に一回くらい、おこなっています。 (昨年の話ですが)値引きの具体例をご紹介します。

もちろん私どもには、頻繁にバーゲンをしたり、たやすく値切りできない色々な理由があります。 永らく信頼いただき、(当店が継続できるように)思いをこめた適正価格をつけているから、 ですが、だからと言って融通のきかない店ではダメです。 バーゲンや値切り交渉はお互いの信頼を深めるために必要なときもあります。 (ともかく、色々な店があると思います。カモにされないよう気をつけてくださいw)

きもののご契約にあたって、値切り交渉をされるお客様は少ないです。 人生の節目の大切な衣装、おめでたいことは値切ることを善しとしない伝統もあるようです。 縁起が悪いというと大げさですが、着物は吉祥の意味合いが深いからではないでしょうか。
バーゲンの期間中、こうした理由か分かりませんが、2点目の購入品を(当店が)「色をつけておきますね。」と申し出たときに、 「私はそういう買い方をしませんので、結構です。」と断られたかたがいらっしゃいました。 また、お客様のほうからディスカウントを要求されたケースもありました。当店としては、おなじ理由ですんなり了解しませんでした。 一生に一度の結婚式の衣装です。しかもレンタル品を値切らせたのでは、少々、美しくないと思いました。 そこで(結果は同じことですが)当店みずからサービスさせて頂きます、というカタチをとりました。 もちろん条件(この場合は延長日数分だけ)を決めてお互いに負担にならない範囲に納めることができました。
私も商人ですので、値切り自体を悪いこととは思っていません。話をつうじて歩み寄ることが美しいと考えています。 逆に、すぐに大幅な値引きをするような店は信用できないと思いませんか? スマートに交渉するときは、おとなの分別を働かせたいですね、 経験や知識が豊富でなくても、それなりの方法はあります。

レンタルのお客ですが、翌日キャンセルの電話があったり、後日、試着したはずの着物や小物にクレームをつけたり。。 最後までバタバタしました。こうした買い方には、ちょっぴり残念な気持ちになります。

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