【3】「きもの のはなし」

<<第37回 盛夏の「着物考」>>

真夏の和装といえば浴衣ですね。最近はファッションとして多様に変化していますが、 「きものは暑い」と感じるかたも多いはず。猛暑がめずらしくない今、どんな心構えがあるのか、基本知識を書いてみましょう。

猛暑だからこそ、試してみたい。 着物好きによれば、「夏こそ着物」 だとか。【涼感・季節感を印象づける】ことに特別の効果がでて、その演出に魅力があるそうです。 単に、周りの注目を集めるだけじゃなくて、一風の清涼剤のような、爽やかで心地よい好感度を 目指したいもの。【竹下夢二の描く着こなし】も参考になります。 浴衣らしい、ゆったりしたスタイルが夏の夜にはふさわしいのです。 透明感のある色気、素肌を引き立たせるシンプルな装いが理想だと思います。

涼しく装う工夫とは まずは「自分のサイズに合った」浴衣を着ましょう。 既製品の場合、腰回りが大きすぎて動きにくいことがあります。 初心者の人もキチンと仕立てた浴衣がおすすめです。
涼しく浴衣を着るには、ひとことで言うと「風通しをよくすること」です。 素肌に布が張り付くと暑いに決まっていますので、下着は必ず着用して、 浴衣には洗濯ノリをきかせておきます。肌と布の間に風が通ると良いです。 肌着については、表面にしぼがある、クレープ素材というのもあります。 クレープ素材の表面はしわしわの加工がしてありますので、快適です。 キュロットやステテコがあり、ステテコは男性には特におすすめです。 太股が触れ合うと暑さが倍増して感じられます。長めのトランクスでも良いでしょう
着心地のよい生地や織り方の素材を選ぶ。・・・ 最新の涼素材は合成繊維。「東レ セオα」や「テイジン エアロ」はポリエステルで扱いもラク。 対して、伝統素材は「麻」。小父谷ちぢみ、近江上布はとても軽い和服です。 シワになりやすいという欠点はありますが、間違いなく最も涼しい素材です! ほかに、絽や紅梅・しじら織りもサラリとした着心地で試す価値ありです。  

☆夏素材・・・お好みを探し出すだけの種類があります! サラッとした肌ざわり「縮み」、風を通す「紗織」、極薄の絹素材。 夏のきもの例

浴衣の仕立ては「スピード対応」! 季節モノはタイミングが命。常識として・・・ 量販店やチェーン店では(安い代わりに)3週間〜4週間も待たされます。 しかも、いわゆるパターンオーダー。 既製品は更にひどくて、フリーサイズのみ。まともに着ることが出来るのは2人に1人 じゃないかな?せめてSやLがあれば良いのに。 涼しく快適に着るには、ご自身にあった寸法が必要です。・・・・当店では、(例えば) 月曜にご来店頂ければ土日の夏祭りに間に合うようにお仕立て出来ます! (専門店は熟練した仕立て屋さんを独自に手配可能。これってかなり難しいご時世です。) せひ、お気軽にご相談ください。

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