【1】もっと自由に着よう

<第12回 夏は、竹下夢二の美人画に学ぼう♪>

浴衣を涼しく着こなすには引き算が基本です。 夏こそ「シンプル イズ ベスト」です。
個人的な意見ですが、 安物の浴衣をごちゃごちゃ飾り立てて誤魔化しているのはもったいないと思います。 (10代の子はそれでも良いですが) 伝統的なスタイルには洗練された美しさがありますので、 出来れば、シンプルに装ってもらいたいと思います。素肌を引き立たせる、女性を艶っぽく見せることが夏場の魅力です。 こんなとき、竹下夢二の美人画から学べることがある、と思います。

竹下夢二という人は、大正時代の人気デザイナーです。 夢二は着物美人のスタンダードを世に広めました。 たおやかで細身の女性が、ゆったり着物をまとう姿や、 透明感のある色気にスポットをあてています。 これは手足の長い現代女性にあてはまりますし、 「肌の露出」を意識した着こなしは夏には特に参考になります。
ちらりと見える白い肌は、異性にもたまらない魅力なんですが(笑)、 もちろん、皆さんの好みでいいです。 着物を着るというと、緊張したり気合いが入るとか、いろいろあると思いますが、 浴衣って、本来は「くつろいだ」スタイルです。 いまは、浴衣もお出かけ着としてキチンと装うことが多いかも知れません。 隙のない、完璧なスタイルはお出かけ着の着こなしですが、 夢二風にゆったり着こなしてみると、夏の情緒を感じさせます。

竹下夢二の美人画を見ますと、自然体に見えることで感じる色気、というのもあります。 じつは昔は着物を着るのに補正なんてしなかったようです。 自然に着ると、体のラインは美しくみえるワケですね、 夢二の描く着物美人の特徴は、首がながくて、柳腰。 これは理想かも知れませんが、まぁ、最近のひとはみんなモデルさんのようにキレイな人が多いので、 意識してみてはいかがでしょうか。

いちおう、コラムには体型カバー術も書いてあります。 気になる人は、参考にしてみて下さい。 コーディネイトの基礎知識:体型別

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