既製品にははじめから「揚げ」が作ってあります。 この「肩揚げ・腰揚げ」とは、ある程度の成長を見込んでぬいあげる工夫で、 外見上の子供らしさも演出しています。小学生までは揚げをすることが多いです。ですから、 きものを購入する時に一つ大きめのサイズをわざと選んで揚げをすることもよくあります。 (注:もちろん胴回りも大きくなってゆきますので、 いくらでも揚げができるわけではありません。) ※蛇足ですが大人にも「内揚げ」という、外見で分からないような縫い込みを作る仕立てかたが あります。
さて、ご予算があれば頑張って高価な生地(反物)をえらぶこともあるでしょう。 四つ身裁ちの三つ身仕立てや 本裁ちの四つ身仕立てなど、先の事も考えた仕立てをすることも可能になります。 (さらに永く使えます。)この場合、揚げによるサイズ調節と仕立て直しのサイズ直しができるわけです。ただし、 仕立て直しには最低、数万円かかりますので、晴れ着限定になりそうです。 絹もの、七五三と違って、ウールや合繊、コットン(ゆかた)ではお子さんが着物を汚しても大目に見て・ 使い分けましょう。
◆こども用反物…可愛いデザインで生地長さが短いのが特徴です。
2丈もの(8m)と、2丈5尺もの(9.5m)があります。
2丈の長さがあれば、四つ身サイズで仕立てることが出来ます。揚げを2段でしておけば、
お宮参り、3才、7才の晴れ着となります。2丈5尺あると、八掛生地が不要になります。
◆ちなみに、一つ身のきものは1丈でつくることが出来ます。
◆2丈あると、大人の羽織や名古屋帯ができる長さです。
◆男児の5才は、通常三つ身仕立てですが、その子の成長によってお宮参りの着物(一つ身)が
そのまま使えることもあります。上から羽織や袴を着せるからです。
ちなみに、本裁ちとは成人用の事で「五つ身」と言うこともありました。身長では150センチ以上が目安ですが、
ゆかたには「ジュニアサイズ」があります。
中学生ぐらいの場合(子供は身幅がせまいので)こちらの方が良いかも知れません。
◆七才の「こだわり」高級正絹には大四つ身というかなり大きめの物もあります(ハイジュニア)。
これは適応寸法が身長155センチほどもいけます。
13まいりにも使えますが、お値段は成人用(の振袖)とかわりません。
◆お稽古用の合繊小紋やゆかたを別注で作る場合…大人物の反物は色柄が豊富にありますし、
お値段にも幅があるので、この中からカワイイ物を探すのが良いですね。
ちなみに「お仕立て料金」「丸洗い料金」は(手間が変わりませんので)成人用と同じようにかかります。
子供きものについて、もう一つページを作ってあります。ご参考にどうぞ。 子供着物の基礎知識(種類)